2012年11月26日月曜日

痛みが指標!?

セッションを受けていただく、きっかけとして

「身体の痛みを感じたため」という方は

多いので、特に初めのころのセッションは

痛みにも配慮した内容や時間配分に

なったりします。



セッションを受けていただいて、痛みがとれたり、

身体が軽くなったりと、何かしらの好印象を

持っていただくと、

「次は、いつ、受ければいいですか?」

という質問をいただきます。



「おおむね1~2週間後にお願いします」

と、お答えすることが多いのですが、

それは、セッション中やセッション後に

芽生えた身体の変化を感じてほしいからです。


セッション直後は、爽快感が先立つことが

多いので、身体の変化にすぐには気づかない

ことがあります。

セッションを受けることで、身体は、

思いのほか多くの情報を受けたり、情報の

組み換えが起こったりします。

その情報を身体が、厳密には脳が整理する

ための時間を確保したいのです。

説明が、難しくなってしまいましたが、

普段どおり生活して、ちょっと身体の感覚に

意識を向けてもらえれば、十分です。



また、「痛く(つらく)なったら、受ければいいんでしょ?」

とおっしゃる方もいらっしゃいます。

病院や治療院であれば、それは、指標として妥当だと

考えますが、そもそも、「痛みを感じるということは、

身体が負荷に耐えられなくなっている状態」かも

知れません。

ついつい、身体には無理をさせがちですが、

車を例に取るならば、ブレーキやエンジンが壊れてから

走り続ける人はいないですよね?

ロルフィング®にできるのは、快適にドライブするための

「整備」の段階までであって、「修理」するわけではない

ことを、ご理解いただければと思います。










2012年11月18日日曜日

ロルファーの視点!? ベリーダンス

久々にダンスを観てきました。

しかも、ベリー・ダンス!

中東あたりが発祥のダンスで、

オリエンタル・ダンスとも呼ばれる

らしいです。



衣装は、曲目によって異なるようですが

おなかを出して踊るイメージが一般的

なのではないかなと思います。

セクシーさばかりが目立つ感もありますが、

その動きは、なかなか緻密で難易度の

高い振付が多いのではないかというのが

今回、観賞しての感想です。



以下は、自分なりに気づいたことのメモです。


ベリーダンスを美しくみせる要素として、


① 体幹(腰まわりや肩甲帯)を動かしながらも

  ラインを保っている。

 → 身体全体では、安定しているので、しなやかで

   優雅にみえます。


② 骨盤をシェイクする動きが多用されていて、

  股関節や腰部、特に腰方形筋や腸腰筋の柔軟性や

  協調性がある。


③ 身体のスリーブ(表層)とコア(深層)が、分離している

  (互いが、干渉されることなく動くことができる)

 
といったことがあるのだろうと思います。



ひとつひとつの振付動作は、見よう見まねで、誰でも

可能なのですが、①~③の要素はすぐには身に付きません。

つまり、ベリーダンスの動きの特徴である妖艶さを表現することは

できないのだろうと思います。



体幹の筋肉は、普通、腕や脚の土台の役割を担うので、

意識して動かすことが難しいものです。

踊りの中で、自由に動かすには、かなりの反復練習が

必要であろうと思います。


また、①~③の条件を体現していくためには、

ストレッチ運動を行うほかに、日常生活でも、姿勢に気を付ける

必要があるのではないかと思います。

例をあげるなら、座っている時の姿勢や、立ち方に偏りがあると、

腰方形筋に左右差や固さが生じてしまうことになるでしょう。

(厳密には、他の筋肉もですが。。。。)


①~③の要素がないと、どんなことが起こるかというと、

① → 動くたびに、フラつく。そもそも、動かせない。

② → 左右で振れ幅が違ったり、シェイクのテンポが遅い。

③ → 動きに柔らかさやしなやかさがない。表面の筋肉が
     
     緊張しすぎる。

といった状況になるでしょう。


肌を出す衣装が多いであろうベリーダンスは、上述の意味で


普段の身体のケアが、とても大事なのだろうと思います。

ごまかしが効かないダンスなんですね。





もし、ロルファーとしてサポートするならば、①~③の要素を

意識したセッションになるでしょうし、そうすることで、

上達を促したり、動きにしなやかさを

作っていくことが可能と考えます。



逆に言えば、ある程度、ベリーダンスに親しむことで、

①~③の要素を身体の中に作っていけるかも知れません。

それは、きっと股関節や腰の痛みの予防にも役立つことでしょう。

正しく行えるならば、産後の運動としてもいいのではないかなぁと

思いました。