2012年6月6日水曜日

ロルファー® を目指したわけ

以前、私は理学療法士として病院に勤務していました。


生まれつきの病気をもった方から、突然の事故や病で
身体に支障を抱えてしまった方まで、多くの方に関わらせて
いただいた経験があります。


仕事を通して頂いた笑顔や言葉に、励まされることも
多くありました。


反面、身体に支障を抱えることで、その方やご家族に
起こる生活の変化も、小さくはないことを、ひしひしと
感じた時間でもありました。


そんな中で、治らない病気を抱えていたとしても、
身体のコンディションを保つよう取り組むことで、
例え一時的であるにしろ、心の中で感じる不便さが
かなり違うという印象を持つようになりました。


理学療法士として、人の身体について考え、病気について学び、
様々な対処をしてきたという自負はありましたが、
私の中で、「健康というものを、自分なりに捉え直したい」
という気持ちが強くなってきたのです。




そんな時、本当に偶然ですが、ロルフィングを知ることとなりました。
初めは、普段から考えていた身体のバランスの延長で興味を
持ったに過ぎませんでした。


しかし、実際に10シリーズと呼ばれる10回のセッションを受けて
自分の興味は、確信めいたものに変わっていきました。


毎回、少しずつ自分の身体や感覚が変化していきます。
そして、それまで、どんな運動をしていても感じることの
なかった身体の動きを感じることができるようになりました。


その動きの感覚とは、私の場合、
「歩いている時の背骨の回旋運動」ということになります。
そして、その動きを感じることは、非常に心地の良いものでした。


雲が晴れていくような心地よい感覚を、自分も提供できるように
慣れたなら、どんなに素晴らしいだろう。


いつしか、そう思うようになりました。




既に、科の職場長となっていた私は、なんとか当時務めていた
病院に在籍しながら、ロルフィングを学びたいと思っていたのですが
実際のところ、病院側の理解を得ることは困難でした。


大きな不安はありましたが、安定した職を捨て、ロルフィングを
学ぶ道へと踏み切ったのでした。

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